象面鳥 
 昔々・・いつも仲の良い、象と小鳥がいた。この小鳥はいつも象の頭にとまり、天敵の大型鳥から身を守っていた。そのかわり、象に寄生する虫を食べ、お互いに助け合って生きていたのだ。

ある時その小鳥が傷だらけで象のもとに戻ってきた。気まぐれに高いところを飛んでいたら、天敵に襲われたようだ。

事情を察した象は怒り、仕返しを目論みた。しかし小鳥は、それを遮った。なぜならその天敵は高いところに住み、地上には降りてこないからだと言う。

象は考えた。ならば自分が空へ行くしかない。

その日から象の減量が始まった。体重だけでなく、耳を改造して翼にするという過酷な訓練に耐えた。

そしてついに、象の飛ぶ日が来た。

4・次へ目次に戻る